8月31日

 8月31日という一日は遠い昔を思い出させる。夏休みが終わる最後の一日。昔は夏休みの宿題を終わらせなくてはいけない暗く、憂鬱な一日だった。夏休みが始まった当初は永遠にも思えた暑く甘酸っぱい日々もあっという間に過ぎてしまい、つかの間の自由が途切れてしまう句切れの一日。気分は重く、学校が始まるというふさぎ込んだ思いを胸に無理やり宿題をしていたあの夏の終わりの1日。

 今にして思えば学校が始まることなんか大したことはなかったように思えるが、当時はそれでも世界の終わりを思わせた。かといって夏を有意義に過ごしたという記憶はないし、あらかた本を読んだり、ぼんやりと過ごしていたのだろうと思う。

 何事も終わりはやってくる。楽しいことも、つらいこともいつまでも続かない。

 もちろん終わりは何かの始まりでもある。何かしら良い出来事の始まりになればと思う。

初秋の候

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このところのミラノはようやく気温も下がって、大気の中に秋の訪れをかんられる季節になってきました。

普段ならイタリアの社会も9月から忙しくなり、夏休み気分からの脱却に向けて重い腰を持ち上げてゆくころなのですが今年は静かな季節の訪れとなりそうです。

私のほうは今年書いていた小説がようやくまとまりそうで、今後はこのコロナ禍での情報発信にボチボチと取り掛かろうと思っています。

いずれにせよ今年の秋も自粛して家にいることが多くなりそうですが、過去の小説を連載させてもらっているサイトが第6回(半分)を迎えました。良ければぜひ読んでみてください。

小説「ある東京の愛」https://chikyumaru.net/?cat=303

皆様も引き続きご自愛されてお過ごしください。

コロナ禍のバカンス

イタリアもバカンスシーズンの真っ最中。イタリアでもコロナの影響でバカンスを自粛する人、そして旅行しても国内旅行がほとんどのようです。

イタリアでは夏は狂ったように海に行く人が多いのですが、今年は暑さを逃れるようにヴァッレダオスタ州のクールマイヨール、マッターホルン、アオスタを訪れました。フランス、スイスが近いこともあり、その文化融合を感じられる旅となりました。

イタリアでは現在でもマスクの着用は義務付けられており、罰金制度もあるため着用率は非常に高いです。コロナ禍ではありますが高級避暑地として知られるクールマイヨールは多くの人で賑わっていました。

クールマイヨールからほど近くにある有名な山「モンブラン」。西ヨーロッパ最高峰4807mとされており、写真中央に映っている旗がイタリアとフランスの国境。

こちらのゴンドラ「SKYWAY」で山頂まで行けるそうですが、往復52ユーロ、割に高いなぁ、天気も良くないしな、なんて悩んでいて、結局今回は昇りませんでした。

モンブラン

こちらは別の日のモンブラン。この季節は周辺をトレッキング、散歩するのが人気のようです。

crepes

crepesと呼ばれるチーズ、中にハムの入った料理。あとこの地方ではポレンタをよく食べるようですが山岳地域らしく肉料理も豊富でした。

モンブランと言えばスイーツを連想する方もいるとは思いますが、やはり栗の季節じゃないとないそうで、変わりにエクレアみたいなものを発見。

les cretes

あとこの地方を代表する有名なワイナリー「les cretes」を訪れました。フランスに近いこともありイタリアワインというよりはフランスっぽい香りが特徴的。

ここのシャルドネはイタリアを代表するほど上質なものとして知られています。旅の思い出として一本、ワインセラーの肥やしとさせていただきました。

暑中お見舞い

暑中お見舞い申し上げます。

コロナの中暑い日が続いているようですが、いかがお過ごしでしょうか。

あっという間に8月となってしまいましたが今年はコロナ禍の中、様々な変化を求められる一年となりました。

イタリアのほうは現在落ち着いてはおりますが、ヨーロッパでも引き続き感染対策が継続される見通しになっております。

コロナの第二波が猛威を振るう中ではございますが、くれぐれもお体を大切にお過ごしされるよう願っております。

令和二年 盛夏