8月31日という一日は遠い昔を思い出させる。夏休みが終わる最後の一日。昔は夏休みの宿題を終わらせなくてはいけない暗く、憂鬱な一日だった。夏休みが始まった当初は永遠にも思えた暑く甘酸っぱい日々もあっという間に過ぎてしまい、つかの間の自由が途切れてしまう句切れの一日。気分は重く、学校が始まるというふさぎ込んだ思いを胸に無理やり宿題をしていたあの夏の終わりの1日。
今にして思えば学校が始まることなんか大したことはなかったように思えるが、当時はそれでも世界の終わりを思わせた。かといって夏を有意義に過ごしたという記憶はないし、あらかた本を読んだり、ぼんやりと過ごしていたのだろうと思う。
何事も終わりはやってくる。楽しいことも、つらいこともいつまでも続かない。
もちろん終わりは何かの始まりでもある。何かしら良い出来事の始まりになればと思う。